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One of TAMBOURINES

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子どものように

昨夏、Sayoのお父さんをお見舞いした。
約10年振りの再会だった。

ご病気のせいで、私の事は覚えておられなかったが
その笑顔はちっともお変わりなかった。
私とATの手を交互に握り締め
満面の笑みで「どこから来たの?よく来たねぇ。」
2人のお孫さんたちをご自分のベッドの上に上げ
本当に嬉しそうにしておられた。
ひと時の楽しい時間だった。

そして、皆で賛美歌をいくつか歌った。
Sayoのピアノに合わせて。
「いつくしみ深き」を歌った後、お父さんは天井を見上げて
「ああ、なつかしいなあ!」とおっしゃった。
「近くに教会があってね。先生が来なさい来なさいって言ってくれてね。
 でも、ぼくは行けなかったなぁ。」と幼少の頃の記憶や
奥様がご自宅でよく歌っておられたことなど
話してくださった。

続いて、「主われを愛す」を歌った直後のことだった。
突然、お顔を崩して「行きたかった!」とおっしゃるなり、
お父さんは泣いておられた。
私たちは驚いた。
お母さんとSayoは長くクリスチャンであったが、
お父さんがそんな風に思っていたとは、
彼女たちも、そしてATも私も、一度も聞いたことがなかったからだ。

子どものように_e0105130_10281562.jpg「イエスさまはね、
お父さんといつも一緒にいてくださるよ。」
キリストについて短くお話した。
お父さんはうなずいて聞いてくださった。
最後に、「一緒にお祈りしてもいいですか?」
とお尋ねすると
「はい、お願いします。」と目を閉じられた。
祈りの終わりに、お父さんは
「アーメン」と言って
心を合わせてくださった。

Sayoから以前聞いていたお父さんは
確かに、厳格な面を持っておられたようだ。
それは、大正生まれのご長男だったからこそ
また、社会的にも重責を担って来られたゆえの
人一倍強い責任感によるものだったのかもしれない。

でも、この日のお父さんは、まるで幼子のような目をしておられた。


帰る道、ふと思い出した聖書の言葉があった。

「まことに、あなたがたに告げます。
 あなたがたも悔い改めて子どもたちのようにならない限り、
 決して天の御国には、入れません。」
 (マタイの福音書18:3)

(Kayoko)
by tmbrs-3 | 2007-02-05 16:46

タンバリンズのVocalから


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